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 ◆河口邦山について

 
 
絵師になる前のお話
   

こっそり聞いた話ですが、実はパイロットになりたかったそうです。

夢に向かって進んでいたのですが、残念ながらパイロットになることは
できませんでした。夜学のデザイン学校に通い、その後デザイン会社に就職。

「絵が好きだったのですか?得意だったのですか?」と聞くと
「うーん、仕事のためだったのかな」と少し照れ気味の返事。

もしパイロットになっていれば「絵師 河口邦山」 は存在していなかった
のかもしれません。

 
地元に愛される笑福縁起画(しょうふくえんぎが)
 

番傘アート、看板、のれん、観光ポスターなど、河口邦山の作品は
神奈川県の大磯や平塚の街のあちこちで目にすることができます。

 

河口邦山の名前よりも、「ああ、あそこのお店の看板?」といった形で
認知されているようです。

ホッとなごめる作品だからこそ、その土地になじみ、親しまれて
いるのです。

 
河口邦山の描く 「大津絵」 について
 

河口邦山がとても大切に描き、そしてこれからも描き続けていく作品が
「大津絵」です。


大津絵の出会いは、岩手県にある、鬼を専門に扱った美術館に
作品を展示したときの話です。

「この鬼の絵は大津絵のようだ」と学芸員の方から言われたことから
大津絵に興味を持ち、次第にその世界に惹かれていきました。


河口邦山は、伝統的な大津絵を独自の感性でユーモラスに表現しています。
このため、江戸時代の大津絵に比べると少し異なった作品になっています。

江戸時代に多くの旅人を楽しませた民画「大津絵」。
多くの人を楽しませたいという想いは、今も昔も共通なのだと思います。

 
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